今週もたくさんのご予約をいただいています。
その多くの方が、「がやさんにお任せ」または「シンプルな写真」をご希望。
この頃本当に、「シンプルな写真がいいです」と注文いただくことが多くなりました。
ほぼ毎回お撮りしているのが白い写真です。
そして、この頃ご依頼いただくことの多い、黒い写真。
実はしばらく前から少しずつ、私の撮影する写真はシンプルになって行っていました。
というのも、あることに気が付いたからなんです。
実は私には色彩のセンスがありません(^^;)
そのことに気づいたのは18歳のとき。
デッサンも立体造形も細密描写も得意だったけど、色彩デザインはからっきしダメで、いろんな作品を見て考えて努力してもうまくできない私の周りで、平然とすごい色彩の世界を創り出していく人たちを目の当たりにして、あぁこれは才能なのね、私にはその才能はないのね、と知りました。
色やおしゃれがさっぱりなもので、もう長い間、無地・無彩色(白、黒、グレーとネイビーとベージュ)の服しか着ていません。ネイルもしないし、スカーフや帽子も使わないし、髪もいつも一つにまとめただけで、我ながら雌の野鳥のような地味さねと思います(^^;)
そんな私も、フォトスタジオを始めてからは、いろんなスタジオを参考に小物やアイテムをたくさん買い、7年前にお客さまからの依頼でニューボーンフォトの撮影を始めてからはさらに、いろんな写真家の作品を真似て、色々な色の背景やおくるみ、花や帽子などの小物類をたくさん買って、一生懸命「おしゃれさ」を追い求めて来ました。
そして何年もやって来て、ある日ふと「そういえば、私には色彩センスがないんだった」と思い出しました。気づいてから、他の方の作品と比べるのをやめ、ほんとは良いと思っていなかった小物や色で飾るのもやめました。
すると、華やかさのないなかに、というよりも装飾がないからこそ感じられる被写体そのものの魅力や、そこに込められる想いに共感してくれる方々からの依頼が増え、おかげさまで今週もびっしりと撮影のご予約をいただいています。
こちらはスタジオ撮影より。
マタニティフォトというと、花冠とドレスが定番ですが、
「私だったら…」と考えた結果、こういうテイストになりました。
苦手を苦手と認めて諦めることで、得意なところへ集中できる面もあるのかもしれません。
そういえば2か月ほど前、数学が好きで数学の勉強しかしない中2長男に、国語もがんばろうよと参考書を買って渡したら、「得意なことを伸ばした方が人生は楽しい」と返されたことがありました。
彼の方が正しいのかも知れないですね(^^;)
パダワンのうちは苦手なことも頑張って欲しいけどね
私は白と黒のシンプルな写真、柔らかさとやさしさを感じられる写真にもっと深みを持たせられるよう、これからも研究を続けていきたいと思っています(^^)/